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義肢について(義肢・義足)

義肢装具外来

担当医師 : 加藤 弘明 (かとう ひろあき)

 専門外来として週に一度、義肢装具外来を行っています。旧名誉院長川村次郎医師により開始され、現在は加藤弘明医師のもと、リハビリスタッフ・看護職員・義肢装具業者が協力して手・脚の切断や脳卒中などの患者さんに対し、適切な義肢装具の作製・検討を行っております。
 義肢装具の一例として、手の切断術後などに使用される筋電義手を紹介します。

筋電義手

 筋電義手とは、不慮の事故や病気などにより、上肢を切断された方に対する義手の一つで、上肢の残存する筋肉の微弱な筋電(筋肉が収縮する時に発生する電気を筋電といいます)を拾い、手先の動きや把持力をモーターで制御する方式のものです。

筋電義手


特徴として

  1. 動力義手であるから把持力が強い
  2. 幻肢(事故や病気が原因で手や足を失った後も存在しない手足が依然そこに存在するかのように感じること)を動かそうとすると義手が動き、他の関節の余分な運動は不要である
  3. 多くの製品は、手の形をしたハンド形で、外見もよい 等の点が挙げられます。

 また、残存している方の手で日常生活は概ね可能ですが、どうしても両手を必要とする動作(ボタンを掛ける、調理、紙を破る動作など)では、対象物をしっかりと把持(固定)するための機能を求められるため、現存の筋電義手でも十分に実用性はあります。

 ただ日本では、重い・公費支給では切断後すぐに作成できない・上腕切断(肘より上での切断)ではさらに重くなったり、誤作動が起きやすかったり等の理由により、筋電義手の普及率は、人口10万人に対し、0.2〜3本と依然低い状況です(当院では、現在3人の方の筋電義手のリハビリテーションを外来にてフォローしています)。

 しかし、いままで出来なかった両手動作が出来るようになる喜びは、何物にも代え難く、自信にもつながり人生観までもが変わります。いままで人目を気にしたり、日常生活で介助を必要とすることで自信を喪失したりされていた方が、表情までも変わり、社会復帰を遂げられ、活き活きと日常生活を送っているところを目の当たりにすると、筋電義手という新しい技術が、人を幸福に出来るんだなぁとつくづく感じさせられます。

 いま切断によって、人生に前向きになれない・介助されることによって自信が持てない・出来るだけ人前に出たくないと悩んでおられる方がいれば、一人で悩んでいないで、ぜひ当院リハビリテーション部までご相談ください。